「逆張り」こう聞くと危なく聞こえると思います。
そもそも逆張りとは、価格が下降して割安になった時に買い、価格が上昇して割高になったら売ることです。
簡単に言えば、下がったら買って、上がったら売るという売買方法です。
安くなったら買って、高くなったら売るって、そんなに危ない投資手法には思えませんよね。
だって、高いときに買うよりも安いときに買ったほうが良いと考えるのは自然なことだと思います。
実際に、逆張りの投資手法を考案し、実践しているファンドマネージャー達も存在します。
ファンドマネージャーとは、人からお金を預かって運用する投資のプロ達です。
なんでこれらのファンドマネージャーたちは、逆張りが有効であるとするのか理由を説明していきます。
FXで逆張りが有効な理由をわかりやすく解説
逆張り手法が有効な理由は、
合理的な判断ではない意思決定をする投資家がいるため
と、言われています。
本来は100円のものを105円の価値があると思ってしまうような投資家が一定数いるため、一時的に105円の価格をつけてしまうが、その後適正価格の100円に修正される。
つまり、逆張り手法とはこのミスプライシングが解消される動きを狙う取引を言います。
100円のものが間違えて105円になってしまったあとに、「105円から適正な100円に戻る」この動きを狙うのが逆張り取引なんです。
投資のプロ中のプロであるファンドマネージャーたちが行っているトレード手法を紹介していきます!
逆張り手法を投資家行動に基づいて説明 ~デヴィッド・ドレーマン~
1978年に投資家の過剰反応仮説という言葉を使い、相場は過剰に反応し、価格が行き過ぎると主張しています。
デヴィッド・ドレーマンも合理的ではない投資家を例に、逆張り戦略の有効性を示唆しています。
まぁ簡単に言えば、逆張りの原理でも説明したように、合理的でない投資家のせいで価格が行き過ぎ、それが適正に戻る動きを狙うということですね。
※デイヴィッド・ドレーマンは低PER株の見通しに過度に悲観的になる傾向を説明している。
上昇相場は楽観、下落相場は悲観 ~ヴェルナー・デボンとリチャード・セイラー~
過去3年間の成績に基づいて極端な敗者株を買って、極端な勝者株を売るという逆張り戦略を検証しました。
すると、それから5年間で極端な敗者株は市場を30%上回る成績を出す一方、極端な敗者株は市場を約10%を下回る傾向があったと分析しています。
こちらも株ですが、ダメな株はとことん売られすぎ、調子の良い株はとことん買われすぎるというものを検証したいい例です。
つまり、みんながすでに買っているものを買うと、その後のパフォーマンスが悪く、みんなが馬鹿にするような株を買うとパフォーマンスがいいということを言っているわけです。
この現象を「リターン・リバーサル」と言います。
株もFXも逆張りは有効
逆張りは投資ではなくトレードであるため、株だけでなくFXやビットコインにも適用できます。
逆張りの本質は、価格の行き過ぎです。
価格の行き過ぎが起こるのは投資家の非合理的な心理が原因です。
投資家は人間であるため、価値を正しく認識できる人ばかりではありません。
過剰大評価をしていたり過小評価をしていたり、ということは常に起こります。
しかし、相場は一度間違ったとしても、適正な価格へいずれ修正されるわけです。
その行き過ぎが修正されるタイミングを狙うトレードが逆張り取引です。
逆張りが有効である理由をまとめると、
人間は過剰反応する
↓
市場は行き過ぎた価格を付ける
↓
市場は適正価格に修正される
逆張りは有効であるとしても、投資、トレードの基本は順張りです。
不用意な逆張りはリスクが極めて高いです。
エントリーのタイミングも大切ですが、自分の資金に対して適切なレバレッジで臨みましょう。
FXのレバレッジについてわかりやすく解説した記事があるため、そちらを参考にしてみて下さい。